ゴールドカードは年会費や利用限度額が一般カードに比べて大きく、またサービス・特典なども豊富なので、審査も厳しいのだろう。
そう思ってあきらめている人も多いのではないでしょうか。
ここではそんなゴールドカードの審査とその注意点などについてご説明します。
クレジットカードには発行各社、各カードごとに審査基準(入会可能となる目安)というものがあり、これをあらかじめ提示しています。
バブル期から2000年前後まではゴールドカードの審査基準は「満30歳以上、年収500万円以上」というのが一般的で、限られた一部の人だけが持つことのできるカードでした。
その後、優良顧客の囲い込みを狙うカード各社が、ゴールドカードよりもさらにステータス性の高いプラチナカードを発行するようになり、前述の審査基準は、あくまで「目安となる数値」という扱いになったといわれています。
実際、「満30歳以上、年収500万円以上」に達していなくても審査に通ることもありますし、審査基準を改変したり、より審査基準の緩いゴールドカードを別に発行しているケースもあります。
ですので、「自分は審査基準に達していないから」とあきらめるのではなく、まずは申込をしてみるというのもよいのではないでしょうか。
ゴールドカードに限らず、クレジットカードの申込に関する審査は、主に下記の3つを中心に行われます。
個人信用情報機関というのは個人の年収やローン・公共料金の返済状況など個人の支払い能力に関する情報を登録している機関のことです。
クレジットカードの申込があると、発行会社は申込者について、現在の借入れ状況や支払い・返済の遅滞の有無を個人信用情報機関に照会し、支払い能力やその意志の有無について、判断(審査)します。
基本的に延滞歴がある人は評価が低く、延滞のない人に比べて審査では厳しく判断されます。
スコアリングともいわれ、カードの入会申込書に記載されている内容(属性情報)を各項目ごとに分類し、あらかじめ決められた点数をつけて、その合計が一定の基準値に達していれば入会が認められます。
また、入会の審査のほか、このスコアリングの点数の合計によってその人の利用限度額も決定します。
居住形態 | |
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持ち家(本人名義) | 15点 |
持ち家(家族名義) | 12点 |
官舎・社宅・社員寮 | 10点 |
賃貸(アパート・マンション) | 5点 |
上図では本人名義の持ち家が最も得点が高く、順に家族名義の持ち家、官舎や社宅、賃貸住宅となっていますが、これは資産としての側面のほか、万が一の場合に連絡が取りやすいかも考慮されています。
もちろん上記は一例で、実際にはより細かくスコアは分類されていると推測されます。
申込時に記載もしくは入力した勤務先、または連絡先(自宅)に電話での本人確認(在籍確認)が行われます。確認の電話は、勤務先であれば必ずしも本人が応対しなくても大丈夫です。
通常、本人確認は個人信用情報への照会および評点付けで審査をパスした人を最後に確認するという意味合いが強いので、確認の電話があれば入会を認められたと理解しても問題ないでしょう。
これまで説明してきた条件をクリアしていれば、審査を通過するのはそれほど難しくないと思いますが、いくつか注意点も。
ゴールドに限らず、クレジットカードの申し込みに対する審査は、審査基準に到達しているかではなく、返済能力とその意志が重要となります。そのため、次にあてはまる場合は、審査結果は厳しいものとなることが予想されます。
住宅ローンや自動車ローンなど現在の債務の総額が大きい場合、返済能力の点で、審査では厳しい評価をされる可能性が高いです。
実際どういう財務状況であるかにかかわらず、延滞歴があると支払意志の点で評価が低くなります。延滞歴は過去24ヶ月までさかのぼるといわれていますので、その期間内に延滞をしたことがある方は、無い方に比べて審査結果は厳しいものになるでしょう。
クレジットカードの入会に際し、安定した収入は日数の事項です。この場合に「安定した収入」の判断基準は年収ではなく勤続年数になります。年収は自己申告なため、クレジットカードの発行会社は申告内容が正しいかどうかはわかりません。一方、勤続年数は安定した収入を得ていた期間と、家族構成や居住形態から支出を想定して申し込まれた方のある程度の資力(返済能力)を見極めることができるからです。在籍期間が1年未満ですと、厳しい可能性に結び付きやすいといえます。
クレジットカードが短期間に3枚も必要な人というのはどういう人でしょう?申込んでは断られて。その繰り返しという予想も十分できますよね。このような方を信用するのは難しい。カード会社のこういった判断は間違ったものではないと思います。